「その仕事、全部やめてみよう」を読んだ

その仕事、全部やめてみよう――1%の本質をつかむ「シンプルな考え方」

その仕事、全部やめてみよう――1%の本質をつかむ「シンプルな考え方」を読んだ。

著者の小野 和俊さんは僕にとっては昔からの有名人で、徹夜をしてはいけない理由 : 小野和俊のブログが2005年の記事だからもう随分と昔から知っている。

目の前に起きたことを面白い着眼点で分類したりまとめたりするのが上手でブログはずっと好きだったし、僕が最初に頑張った言語がJavaだったのでJavaの人という点でも勝手に親近感を持っていた。

「ブログが好きだった」と過去形なのはlivedoor Readerが終わってからブログ系全般を追えなくなってしまったというだけで、嫌いになったわけではない。今ブログを確認してみたら最近はそれほど更新されていないみたいだった。

さて、本書。たくさんの教訓や示唆に富んでおり…といった感想もあるけれど、読み終えたときの素直な感想としては映画を観たあとのそれに近い。

様々な現場での発見、そこで起きたドラマ、何を得たのか、失敗したのか成功したのか、こういった話が目まぐるしく展開する。

小さなストーリーの連続がベンチャーと大企業を繋ぐ大きなストーリーになっており、それがこの時代を生き抜いた大きな物語のように感じられる。

本書では「人」に注目した項が多くあり興味深い。なぜそう考えてしまうのか、なぜそのように行動してしまうのか、なぜコミュニケーションがうまくいかないのか。経営者もチームメンバーも皆人であるのだから根源的な本質は人そのものに帰結する。そこを土台に方法論を組み立てていく。

事業を成功させるための戦い方、チームを成長させるための秘訣、ベンチャーと大企業の違い・それぞれの良さや共存方法、など小野さんじゃないと書けなかったであろう内容がびっしり詰まっている。どんな立場の人が読んでも学びが多いと思う。超おすすめ。

「はじめての哲学的思考」を読んだ

この本の「まえがき」にこんな文章がある。

哲学的思考の “奥義” を、読者のみなさんに惜しみなくお伝えしたいと思う。

これを読んだ段階では「奥義」がどの程度のものなのかわからなかったけれど、これはもう北斗神拳奥義とかいうレベルの奥義で1000円弱で売って良いのかと思うほどだった。

この本のことは飲茶さんのツイートで知った。

飲茶さんといえば大人気な哲学本の著者だけど、その人がここまで言うわけだから読まないわけにはいかない。そして本当に読んでよかった。

この本は哲学の歴史や哲学者の名言などは中心に置かずに、長い歴史の中で哲学が発見してきた現代人にとっても有用な思考方法をびっくりするくらい平易に説明している。

トロッコ問題のような究極の選択を迫る思考実験は問いそのものがいかにダメなのかを説明してくれるし(本書の中では救命ボート問題が取り上げられている)、相手を言い負かすために確実に反論する方法も教えてくれる(ただし本書はその反論方法自体がむなしいことだとして建設的な議論方法も説明している)。

僕らはいろいろなところで議論する。仕事でもするし家庭でもするだろう。子供に聞かれる何気ない質問もある。本書から奥義を授かれば、そもそも問いがおかしいのではないか、建設的でない単に言い負かすための反論方法に成り下がっているのではないか、本質を見抜こうとしていないのではないか、といったことに気づくことができるようになると思う。

哲学は役に立たない妄想論理をこねくり回しているだけみたいに思う人もいるかもしれないけれど、本質的な思考がいかに現代においても重要か十分に示した名著だと思う。最高です。

『図解・ベイズ統計「超」入門』を読んだ

図解・ベイズ統計「超」入門

ベイズは機械学習でよく見聞きするので学ばねばと思っていたところ、峰先生のTwitterで良さそうな本を発見したので購入して読んだ。

初学者が会話形式でベイズを学ぶ構成。会話形式になっているためやや微妙な相槌会話が見られるけれど、無駄話はないので読み進めやすい。

わかりにくい部分は何度も言葉を変えて説明しているし計算式も省略せずに丁寧に展開しているので「超」入門という言葉通りの印象を受けた。数学離れが激しい人でも読みやすい本だと思う。

ベイズの定理って何?に対してはヨビノリ動画がインパクトあるのでおすすめ。

条件付き確率を変形しただけだけど結果から原因を探る確率になっているのが面白い、というのがスッと入ってくる。

MacBook Pro(13-inch, 2020)を買った

MacBook Pro 2020

2008年にMacBook Proを買ったというタイトルでブログ書いていた。これが僕にとっての初めてのMac。フォント綺麗で嬉しかったなぁ。その後、MacBook Airに買い替えて、さらにMacBook Proの2015年モデルをずっと使っていた。

最新のMacBook Proはバタフライじゃないキーボードや物理ESCボタンなど色々と問題解決している感じがあったのと、次はCPUが変わるだろうこともあって、トラブルが少ないと見込んで購入。そうでなくてもディスプレイのコーティング剥がれ、背面蓋が少し空いている、バッテリーの寿命など問題が多かったのでそろそろ限界だった。

2008年に購入したものはCPU 2.4GHz デュアルコア、メモリ 2GBと今から思うとかなり貧弱。そして今まで使っていた2015年モデルはCPU 2.7GHz デュアルコア Intel Core i5、メモリ 8GB。

そして今回購入のスペック。ディスプレイは13インチ。

  • CPU 第10世代の2.3GHzクアッドコアIntel Core i7プロセッサ(Turbo Boost使用時最大4.1GHz)
  • メモリ 32GB 3,733MHz LPDDR4X
  • ストレージ 1TB SSD

今のところ仕事でここまでスペックを使うことはないのだけど、明日には動画編集をやっているかもしれない世の中なので、向こう数年使うと考えると余裕のあるスペックにしておきたい。

2008年のときに比べると箱もギリギリサイズのシンプルなものに。

2015年モデルと比べてキリッとスリムに。

1週間ぐらい使ってみて良かった感想。

  • キーボードの押し心地が良い。ゲーム機コントローラーのボタンのように程よい反発があって叩いているというよりちゃんと押している感じがする。
  • 過去のOSアップデートの歴史を断ち切るためにTime Machineを使わないで一からセットアップしたけれど、iCloudとAirDropのおかげでスムーズにセットアップできた。
  • True Toneで配色が目に優しくなった(我が家は電気が暗めなので青光りしないのは助かる)。
  • 動作速い。
  • 指紋便利。

逆に悪かった感想

  • タッチバーが活躍するアプリを使っていないので役に立たない(単純に押しにくい)。Command+Exposeでデスクトップに移動するショートカットが使えなくなって大変困った(これはタッチバーに旧来のキーを表示することで解決)。
  • トラックパッドが大きくなったのでキーボード入力中にタッチを検出してしまう。Controlキーを押しているときにタッチを拾うと右クリックメニューが表示されてしまい、気づかず入力を進めてウインドウを閉じるといった悲劇が1日何度も起きている。Control+クリックによるメニュー表示を止めるオプションがあれば良いのだけど(ないみたい)。

全体的にすごい良いけれど、トラックパッドの誤タップだけは本当になんとかしたい。iTerm2を何度も誤操作で閉じてる…、tmux開き直すだけだからダメージは小さいけれど。

「最高のがん治療」を読んだ

著者の一人である大須賀先生のTwitterをフォローしていたのでそこから本書のことを知って購入。書中の説明を拝借すると医療データ分析の専門家 津川友介先生、がん治療に特化した「腫瘍内科医」という専門医 勝俣範之先生、新薬開発の専門家 大須賀覚先生の3人による共著。

大須賀先生はいつもトンデモ医療を指摘し、標準医療こそが最善の治療であるということを言っているので、その辺は本書でもしっかり説明されている。

抗がん剤の副作用、特に吐き気を8割なくせるといったことは知らなかったし(制吐薬が開発された)、緩和ケアは治療できることがなくなったときの最後手段ではなく治療初期からやるべきでしかも効果が報告されている点も勉強になった。

がん検診も何を検査すべきか、検査しても見逃す可能性が高いもの、見つける必要のなかったがんを見つけてしまうがゆえのデメリットなど、しっかり説明されていて良い。

文章は読みやすく専門用語もほとんど出てこないけれど、重要なところでは例えば(最近よく耳にする)偽陽性/偽陰性や感度/特異度といった具体的な話にも触れて書かれている。報告はあってもエビデンスが不十分なものは非常に慎重な姿勢で書かれている。どうしてエビデンスが不十分なのかも説明されているので理解しやすい(煙に巻かれた感がしない)。

一点、食事に関するところは注意して読んだ。栄養疫学者の今村先生が指摘しているのを見ていたので。

本書はがんを治す食品はない(証明されたものはない)、特定の食品はがんになるリスクを下げる可能性がある、となっていて慎重には書かれているけれど、おそらく読んだ人は赤肉を避けた方ががんになりにくいと理解すると思う。この辺は今村先生の見解を差し引いて理解しておこうと思った。

各章がとてもコンパクトにまとまっていて飽きずにざっと読み切ってしまえるのに、内容はしっかりしている。ネットであれこれ調べる前にまずこれを読もうとおすすめできる良本。

iRig HD 2とAmpliTubeのMESA/Boogieを買った → 音が良すぎて感動

ギターのPC入力には長らくApogee Jamを使ってきたけれどケーブルが断線して使えなくなってしまった。Apogee Jamの後継は2万円ほどしてお高いので、代わりを探してみた。

調べてみた感じだとLINE 6のSonic PortかIK MultimediaのiRig HD 2かといった感じ。Sonic Port はiOS端末専用だったので、iRig HD 2を買うことにした。

iRig HD 2のレビューを見るとレイテンシ(遅延)があるという報告が結構ある。ちょっと不安になったものの、ハードウェアレベルで顕著なレイテンシが発生しているようでは売り物にならない筈なのでソフトウェア側のレイテンシを誤認しているのだろうと当たりをつけて購入した。

繋いでみた。レイテンシは問題なし。やはりソフトウェア(アンプシミュレーター等)の入力バッファーサイズを小さくすれば小さくしただけレイテンシは少なくなる(音質は悪くなるけど)。普通に良い商品ですよ、iRig HD 2は。

iRig HD 2を購入するとAmpliTube 4のライセンスがついてくる。AmpliTubeは過去に試したことがあったけれど、いまいち好きなサウンドを作れなかったのでAmpKitをずっと使っていた。ただAmpKitはメンテされていないようなのでそろそろ潮時。乗り換えられるなら乗り換えたい。

ということでAmpliTube 4をダウンロードしてみたけどやっぱりイマイチ気に入らない。歪みの好みの問題かもしれないので有料のアンプを調べてみたらなんとMESA/Boogieがあるじゃないですか!しかも公認というから期待大。

John PetrucciのファンなのでMESA/Boogieの音は好きに決まっているのだけど本当にいい音が出るのか怪しいのでまずはYouTubeで試奏しているものを探して見た。

これはヤバイ。かなり良い。John Petrucciが使っていたMark V(最近はシグネチャモデルのJP-2C)がないのが残念だけど、Mark IVでも十分に近いサウンドを出せそうなので買うことにした。

MESA/Boogie Mark IVの音が素晴らしかった

本物のMark IVに繋いだことがないので本物比較はできないのだけど、びっくりするくらい音が良い。中音がきっちり出つつズンズン感もある。高音もきれい。歪みの粒は細かいけどアタックもきっちり音になる。歪み過ぎにしなくても音の伸びが良い。

アンプの部分もすごく気に入ったけど、特筆すべきはキャビネットとマイク。複数マイクで録る音をミックスされるので(マイクごとのボリューム調整も可能)、ミックス後のCDかのような音を弾きながらにして味わえる。

とベタ褒めだけど、実は最初に繋いだときは期待していたのと全然違う音ですごい不安になった。前もってYouTubeで音を確認していたので色々いじれば良い音が出るという確信があったので良かったけれど、そうでなかったらガッカリして頑張れなかったかもしれない。試奏のYouTubeにすごく助けられた。

あと、ソフトウェアライセンスの認証が別アプリになっているのでちょっと混乱した。サイトで購入したのにどうやって認証するのかわからず、しばらく右往左往してた。

とにかく期待以上の音のおかげで毎日のギター時間が増えてしまった。早く寝ないと…

はてなブログからWordPressに移行した

はてなダイアリーでブログを始めて(2005年11月が最初の記事なので14年前)、ずっと不満なく使っていたけれど、はてなの都合ではてなブログに移行しなければならなくなった。はてなブログもよくできていると思うけれどサードパーティCookie問題でログイン維持できないとかpro版高いとかどうも細かい不満があったのでWordPressに移行してしまうことにした。

はてなブログからの移行

はてなブログからはMovable Type形式のデータをエクスポートできるので、それをWordPressにインポート。画像は一部を除いてフォト蔵だとかはてなフォトライフだとか外部サイトの参照がほとんどなので移行作業はなし。ファイルがあったら面倒だろうなと思う。

はてなブログからのリダイレクトは無理やりJSで。元のURLから移行後のURLを組み立てられるようなパーマリンク形式を選択した。はてなブログは<head>内に自由な<script>を入れられるようなので活用した。これできるのはすごい親切だなと思った。

WordPressの構築

仕事でもWordPressは使うことがあるので大体コツはわかっていて、とにかく決して改造しないこと。本体もプラグインもテーマもボタン押してアップデートできる状態を維持することが大切。

プラグイン

インストールしたプラグイン。

  • All In One SEO Pack
  • Head and Footer Scripts Inserter
  • Sassy Social Share
  • Wordfence Security
  • WP Fastest Cache

個別の需要がある場合はその限りではないけれど、安定して長く使えるブログにしたいので、メジャーである / WordPressのアップデートにすぐ追従している / プラグイン以外で解決しにくい、という基準で選定。

Google Analytics / Google Adsenseのタグやコードのシンタックスハイライト(highlight.js)は Head and Footer Scripts Inserter を使ってヘッダとフッタにコード入れるだけにした。タグを入れたら解決するレベルのものはプラグインに頼らない。

Wordfence Security で2FAを設定しつつログイン試行回数の制限を設定。WP Fastest CacheでHTMLキャッシュを生成するように。

あとはあまり変わったことはしていない。テーマも若干上書きCSSを書いたけど、ほとんどそのまま。ただ気に入るテーマを探すのにすごい時間がかかった。これに一番時間使ったかも。普通にきれいなテーマがあまりない。

まとめ

移行してからほどなくして攻撃リクエストが来るようになった。量は多くないけれど本当に感心する。こんな特段PVがあるわけでもないブログによくも早々にと思う。WordPressを攻撃したくてたまらないbotたちを実感する。人間も歓迎しているので気が向いたら読みに来てください。コメントはスパム対策どうしようというのがあってひとまず閉鎖中。

DEATH STRANDINGをクリアした感想

DEATH STRANDINGをクリアした。The Witcher 3以来の心に残るゲームだったので感想を書く。

【PS4】DEATH STRANDING

【PS4】DEATH STRANDING

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
  • 発売日: 2019/11/08
  • メディア: Video Game

ゲームプレイを始めた当初はクリアまで到達しなさそうに思えた。元々告知されていた有名俳優が全て何かしらの形で早々に登場してしまい世界観の狭さを感じてしまったのと、ゲームプレイのコアが「物を配達すること」の繰り返しだと感じたから。僕はいわゆる「お使いクエスト」がとても嫌いなのでやや失望した。

小島監督の作品でなければ早々に辞めていたかもしれないけれど、そんな単調で面白くないゲームであるはずがないと思ってプレイを進めた。そしたら全然違った。

繋がり

最初にこのゲームの見え方が変わったのは建設ができるようになったとき。オンラインの繋がりを明確に感じるようになった。小島監督自身が #デスストでつながれ のハッシュタグをつけてよくツイートしているけれど、まさに繋がった。他人が置いたものを活用し、自分が置いたものは活用される。一切のデメリットがなく完全な協力関係にあるオンライン。自分のゲームプレイのためなのに「誰かが使うかも」と考えるようになる。無意識に繋がりを意識する。

配達の意義

お使いクエストと心配していた配達はプレイを進めていくとその意義が明確になり、これこそが自分の仕事だと認識するようになった。もはや配達クエストではなくストーリーを支える根幹作業。レベルデザインが素晴らしいこともあり、まんまと配達員になってしまった。

SF?ミステリー?あるいは詩?

一見するとSFなストーリーだけど体感としてはミステリー小説に近かった。大量の謎が徐々に解明され、解明されたと思ったら実は違って、もっと本質的な真相があり、といった展開が魅力的だった。でも振り返ってみると詩に感じる。全ての言葉に意味が込められて作られた世界だったことに気付く。クリア前とクリア後でここまで印象が変わるストーリーも珍しいと思う。

ちょっと辛いと思ったこと

ノーマンの疲れ顔が辛いし配達体験がリアルすぎるので「なんでゲームで仕事してるんだろ」って本気で思った。BTに襲われるのが辛すぎた。なんとか工夫してやろう、とは思えずひたすら苦痛だった。辛かったので難易度をeasyに落とした。操作が難しかった。クリア寸前でやっと慣れた感じ。

クリア後

クリアは達成感よりも、自分がプレイしていたあれはなんだったのか、と思いふけることになった。ストーリーの序盤から記憶を辿ってあれはこうだったのかと頭の中でパーツを埋めていく。心に残る不思議なゲーム。

「正義の教室」を読んだ

正義の教室 善く生きるための哲学入門

正義の教室 善く生きるための哲学入門

  • 作者: 飲茶
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2019/06/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

飲茶著の本を連続で4冊読んだ後にちょうど新刊が発表されていた。もちろん買って読んだ。この本はアマゾンのランキングにも入っているし売れているみたい。

小説なんだけど登場人物は数人で舞台のほとんどが学校の教室というとても小さな世界。でもそこで語られる話は人類が数千年かけても結論を出せずに悩み続けていること。

SAWというスリラー?映画があるけれどあれの第1作目は1つの部屋だけで話が終始して登場人物も非常に少ない低予算映画だったにも関わらず、話の展開や演出が完璧で観終わった後はしばらく呆然とした。この本も読み終えた後は同じような感覚になった。

善悪に関する価値観を提示するストーリーはよくあるけれど、天才的な哲学者たちが考え抜いた話を土台に展開する本書は一線を画する超良書。大変おすすめの一冊。

「史上最強の哲学入門」を読んだ

史上最強の哲学入門 (河出文庫)

史上最強の哲学入門 (河出文庫)

  • 作者: 飲茶
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2015/11/05
  • メディア: 文庫
史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち (河出文庫 や 33-2)

史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち (河出文庫 や 33-2)

  • 作者: 飲茶
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2016/10/05
  • メディア: 文庫

先日読んだ「哲学的な何か、あと科学とか (二見文庫)」と「哲学的な何か、あと数学とか (二見文庫)」と同じ著者。赤い表紙が西洋哲学者で、青は東洋哲学者。

作風はどちらも同じで、ある時代で超偉大な哲学者の論を時代背景を交えて解説した後、次世代の哲学者がダメ出しして新しい論を打ち出し、そしてさらなる次世代の哲学者が…という流れ。

時系列ではあるけれど突然数百年飛ぶこともあるし歴史としてみると大雑把だけど、うまく前世代と次世代の論を比較しているのですごく面白い。

2冊とも作風は同じだけど読み応えはだいぶ違う。西洋哲学は論理構築の歴史といった感じでひたすらどうすれば真実と言えるか探求が続く感じだけど、東洋哲学は中国哲学(思想?)と仏教が主な内容で、深く内容を追いかける感じだった。

全体を通して最も良かったのは仏教の部分。ちゃんと釈迦の時代、というより釈迦以前のインドから始まっているし、悟りは体験によってしか起き得ないということをびっくりするくらい丁寧にあの手この手で説明している。知識だけでは悟りにならないこと自体は知っていたのだけど、なるほどこう説明するのかわかりやすい!と頷きながら読んでいた。

哲学、というとポエムっぽいというか浮世離れというか思想的というかそいういうイメージも世間一般にはありそうだけど、哲学がいかにガチ論理であるかをわかりやすく伝えていると思う。最高。特に西洋哲学は勉強不足で知らないことも多かったのでまた読み返すと思う。