久しぶりに本を読んだ。技術書や過去に読んだことのある漫画の読み返しを除くと、このブログの「を読んだ」記事によると今年の1月以来何も読んでいなかった。最近は本当にインプットが少ないと自覚していたのでこの本を手にとることができて良かったと思う。
この本を購入したきっかけは新宿の紀伊国屋書店でdankogai氏がおすすめしていると書いてあったため。そういえばdanさんのブログで興味をもって買った本も今までは結構あったなと思って購入してみた。書店で購入してしまうとdanさんにアフィリエイトが入らないので家に帰ってからクリックして買うかとも考えたけど、今読んでみようと思っている気持ちを先送りにしたくなかったのでその場で購入した。
- 作者: 小島寛之
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2011/02/08
- メディア: 新書
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本の後半になるにつれて数学というよりも経済学の趣旨が強くなっていったので、経済学の勉強をしたことがない自分にとっては新鮮な部分も多かったけれども、読んでいて楽しかったのは前半に書かれていた現実社会への論理的解明の方だった。
この本で一番印象的だったのは「伝統的な経済学の限界」で説明されている伝統的な経済学での「人」の設定についてだ。
「わずかな隙でも儲ける道があればそれは必ず実行される」という原理・原則、すなわち「抜け目ない裁定戦略的な方法論」
こういう定義の人しか存在しない社会が現実と乖離していることは明白だけれども、確かに何か物事を想定しようとしたときに陥りやすい問題だとも思う。
読んだあとに、結局danさんはどういう書評をしたのかと気になってみてみた。色々と目の付けどころは違うものだなと面白く拝読した。