DEATH STRANDINGをクリアした。The Witcher 3以来の心に残るゲームだったので感想を書く。
ゲームプレイを始めた当初はクリアまで到達しなさそうに思えた。元々告知されていた有名俳優が全て何かしらの形で早々に登場してしまい世界観の狭さを感じてしまったのと、ゲームプレイのコアが「物を配達すること」の繰り返しだと感じたから。僕はいわゆる「お使いクエスト」がとても嫌いなのでやや失望した。
小島監督の作品でなければ早々に辞めていたかもしれないけれど、そんな単調で面白くないゲームであるはずがないと思ってプレイを進めた。そしたら全然違った。
繋がり
最初にこのゲームの見え方が変わったのは建設ができるようになったとき。オンラインの繋がりを明確に感じるようになった。小島監督自身が #デスストでつながれ のハッシュタグをつけてよくツイートしているけれど、まさに繋がった。他人が置いたものを活用し、自分が置いたものは活用される。一切のデメリットがなく完全な協力関係にあるオンライン。自分のゲームプレイのためなのに「誰かが使うかも」と考えるようになる。無意識に繋がりを意識する。
配達の意義
お使いクエストと心配していた配達はプレイを進めていくとその意義が明確になり、これこそが自分の仕事だと認識するようになった。もはや配達クエストではなくストーリーを支える根幹作業。レベルデザインが素晴らしいこともあり、まんまと配達員になってしまった。
SF?ミステリー?あるいは詩?
一見するとSFなストーリーだけど体感としてはミステリー小説に近かった。大量の謎が徐々に解明され、解明されたと思ったら実は違って、もっと本質的な真相があり、といった展開が魅力的だった。でも振り返ってみると詩に感じる。全ての言葉に意味が込められて作られた世界だったことに気付く。クリア前とクリア後でここまで印象が変わるストーリーも珍しいと思う。
ちょっと辛いと思ったこと
ノーマンの疲れ顔が辛いし配達体験がリアルすぎるので「なんでゲームで仕事してるんだろ」って本気で思った。BTに襲われるのが辛すぎた。なんとか工夫してやろう、とは思えずひたすら苦痛だった。辛かったので難易度をeasyに落とした。操作が難しかった。クリア寸前でやっと慣れた感じ。
クリア後
クリアは達成感よりも、自分がプレイしていたあれはなんだったのか、と思いふけることになった。ストーリーの序盤から記憶を辿ってあれはこうだったのかと頭の中でパーツを埋めていく。心に残る不思議なゲーム。