同じく森博嗣著の「小説家という職業 」を読んでからすぐにこの本を読み始めたのだけどジョブズ本が割り込んだりして読み終わるまでに時間がかかってしまった。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/06/29
- メディア: 新書
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これもまたMORI LOG ACADEMYの続きのような雰囲気で著者の考えをざっと勢いを止めずに書き上げた感じ。全体の趣旨としては科学を知らないことは損だとか文系はやたらと理系に(コンプレックスによる)敵対心を抱くが理系は文系のことをそう思っている訳ではないだとかそういったところだと感じられたが、結構個々の話が面白い。どれもこれも当たり前のことが多いけれど、改めて言われないと気づかないことも多い。数字による量の把握は東京ドーム何個分という表現よりも格段に理解しやすいし正確であるとか。
その他には学校教育の過程で理系教科を嫌いになってしまうことについても多く書かれている。僕も学校教育の過程で数学が嫌いになって文系を選んだ一人で、ものすごく本書の記載に適合する。嫌いになった理由も書かれていることと合致する。僕自身の話だと数学による証明とかは好きだったのに計算の練習や公式を暗記して当てはめる作業が本当に嫌いだったので数学という教科そのものを嫌いになってしまった。それでも理科はずっと好きだったので今でも科学とか物理は興味を持てて幸いだけど、数学は今でもあまり好きではないままなので、いつかなんとかしたいところ。
いつも通りすごく文章が読みやすいので科学的に物事を考えようというテーマを短時間で整理するにはおすすめ。