「「世界征服」は可能か?」を読んだ

括弧が入れ子になってしまった。
少し森博嗣小説を読む手を止めて(読むのに手を止めるのは変か)読んだ。

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

そうだなぁと思える部分とそうかなぁと思える部分が交錯して面白かった。
支配者のくだりは天で赤木が原田に対して話している内容も興味深かったなとふと思い出した。

天―天和通りの快男児 (18) (近代麻雀コミックス)

天―天和通りの快男児 (18) (近代麻雀コミックス)

赤木は関西トップクラスの暴力団の組長である原田に対して

つまり…成功者…
大物らしく振る舞うことを要求してくる………!

天 18 (18) (近代麻雀コミックス)

悲しい時も泣けず…
おかしくても笑えず…
怒りが込み上げても…
安々と爆発なんか出来やしねぇ…!

天 18 (18) (近代麻雀コミックス)

ありのままの自分がどこにもねぇじゃねぇか…

金や家来をいくら持ってようと…
そんなもん俺は毛ほども羨ましくねぇ…

みすぼらしい人生だ…!

生きていると言えるのか…?お前…
それで…

天 18 (18) (近代麻雀コミックス)

と言い放つ。これは、

階級が上のほうがいいことがあるのではなくて、階級が上だから、飲み屋に入ったときにサルーンに行って、高いビールを飲むのが当たり前。それだけの金がなければ行くなということです。

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書 61)

という岡田斗司夫氏の階級社会についての言及とも重なるのではないかと思う。それぞれ、どちらが上か下かは別にして階級差を表した興味深い表現だと思う。
人を支配すると言えば壮大な話にも聞こえるけれども、人の上にたつ、ということであれば非常に身近ではないか。なぜ人の上にたちたいのか、たって何をしたいのか、そしてしたいことは本当に実現するのか、多くの場合で華麗にスルーされている内容なのだろうなと深く感じた。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です