「信じぬ者は救われる」を読んだ

いつも赤信号に引っかかるとか、出かけようとすると雨ばかりだとか、そういうことを思う時がたまにある。でも、すぐに「本当に?」と自問すると大体本当ではない。悪いことのときばかりをカウントしているから当たり前なのだと思い直すと、それほど気分も悪くない。
もっともらしいことを信じてしまうのは、幼い頃からの「教えられるものは正しい」という習慣があるのが一つの理由ではないかと思う。冗談や悪意と明らかに判ることでない場合は基本が信じるのベクトルなのだと思う。
しかし、成長に伴って幅広い知識がついてくると判断材料が増えてくるため、もっともらしかったことがもっともらしくなく聞こえるようになってくる。だから、「本当に?」と思うようになって簡単には信じなくなる。これが行き過ぎると恐らく頑固になるのだと思う。
そこで、信じてもらうためにはより一層もっともらしくしなければならなくなる。要するに幅広くなった知識を超えてあげる必要がある。そこで科学用語などの専門の人以外が知らないような言葉や説明を用いる。
本書はどうしてニセ科学を信じてしまうのかという話に呼応して単脈的な二分法をしてしまうことについて触れられていて、kikulogを読んでいると、キタキタと思える内容になっている。
香山リカさんも菊池誠さんもお互いに結構突っ込むので、普段の文章よりも一歩踏み込んだ意見の部分が読めるので面白かった。

信じぬ者は救われる

信じぬ者は救われる

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