2.0の呪縛

id:naoyaさんが「もうなんとか 2.0 とかいうのはやめた」と書いて一年以上たった。Web2.0はもう当たり前の存在になっただろうか。SNSCGM、といったソーシャル云たらや、コンシューマー云たらも当たり前の存在になっただろうか。個人的な感覚だけれど、Webの開発者の間では流石に大分浸透したのではと思う。今時、「Ajaxって凄いんだぜ!」とか言っても「は?」の一言で済まされそうだ(別にAjax自体がWeb2.0ではないけれど)。
Webサイトを見て、「これはWeb2.0的だ!」と今でも感じる人は多分2.0呪縛の重症患者だ。2.0の呪縛から開放されている人は「2.0」を見ても「2.0」とは思わない。何故ならもう日常になっているから、既に「2.0」が「1.0」に吸収されている。だから、目の前にあるWebサイトはただのWebサイトでしかない。
人には「新しい」と感じる物事を吸収するのにそれぞれの時間が必要だ。言い方を換えれば、その時間内に限っては新しいと感じることができるものだ。
2.0の呪縛は、新しいと感じる期間が長い人に憑いている。今、「2.0の時代だ」と感じている人がいたら、「3.0が出現するまで使えると思ったら大間違いだ」と心に刻んだ方が良いと思う。時は待ってはくれない。

Guitar Scalerにコードマクロ機能を追加しました

Guitar Scaler
最近、Guitar Scalerのことばかり書いているけれど、ここしか告知するところもないので。
Guitar Scalerにコードマクロ機能を追加しました。コードマクロというのは造語ですが、テキストエディタによくあるキーマクロと同じ発想です。Guitar Scaler上で表示したコードを記録していって、それをまとめて再生することでコード進行として再生することができます。

Guitar Scaler
まず、ヘッダ右にある「コードマクロ」のリンクをクリックします。

Guitar Scaler
するとこのようなマクロウインドウが表示されます。Playで再生、Clearで消去、Hideでウインドウを閉じることができます。操作は簡単で、マクロウインドウを立ち上げている最中に通常通り左側でKeyとCodeを選択して「Go」ボタンをクリックするとマクロウインドウ上に記録されていきます。

Guitar Scaler
このように記録したコードがあるとPlayで再生することができます。最大8個までのコードを記録することができて、右についている「X」をクリックすることで、コードを一つずつ削除することもできます。
マクロウインドウの下にあるコンボボックスでMIDIの操作ができて、左から音色、テンポ、リピート(繰り返し)数を選択することができます。

作曲機能とまではいきませんが、Web上で見かけたコード進行がどんな響きかを確認したり、インプロバイズの練習などに活用することができます。
どうぞご利用ください。

JavaScriptのデバッグで利用できるコンソールライブラリ

FireBugとか使う人が多いと思うけれど、単純に何かを出力して確認したい時とかには自作のやつの方が簡単で楽だなぁと思ったので公開してみる。

http://clonedoppelganger.net/javascript/Console.html

機能としては本当に出力することしかできないのだけど、一応オブジェクトの展開ができたり、コンソールの表示位置を変更したりはできるようにしてある。表示したときのイメージはこんなの。

単純にDIVを追加して表示してるだけだけど、bodyタグが描画される前にprintメソッドを使ってもちゃんと表示されるように一工夫してある。JavaScriptの開発中ではalertで確認したい場面が多かったので、これを作って結構便利になったんだけど、世の中的にはEclipseとかVisualStudioみたいな高機能デバッグが求められるのかなぁ。
興味のある人は使ってみて下さい。利用・改変は自由です。

よつばと展に行ってきた

昨日、前の会社の人からいきなり電話があって、「今からよつばと展行かない?」「行きます」ということで、よつばと展に行くことになった。
写真OKなところはきっちり収めてきた。



入場チケットもかわいい。

サイン会の日と重なってしまったので、30分くらい入場待ちだったけれど帰るときには、列の長さが倍くらいになっていたので、割とラッキーだったかもしれない。あと、生あずまきよひこ氏が見れたのもラッキーの内かも。一人ひとりに対して本当に時間をかけてきっちりサインとよつばの絵を描いていた。
戦利品はよつばとカレンダー。会社に置く。

つくばコンピュータサイエンス産学オープンカレッジで感じたこと

http://www.osss.cs.tsukuba.ac.jp/kato/wiki/kato/index.php?OpenCollege4

id:spiritlooseさんとつくばまで電車とバスで2時間半かけて仲良く行って来た。内容はhttp://d.hatena.ne.jp/kenmaz/20061214で書かれている通りかな。
技術的に勉強になったというよりは、感じることが色々あって素敵な体験だった。とにかく素晴らしいと感じたのはGoogle社から来られていた4名の方々の顔付きだ。いや、話し方だろうか。今が楽しくて堪らないという感じだ。愛社精神とかではなく、個人が所属することに誇りを感じているのだろう、きっと。そうでなければ、グッズを配っているときのあの楽しそうな素振りは出来ないと思う。勿論、プレゼン中も楽しそうに語っていて、例えばSophiaさんの話す「Fun!」という言葉はガジェットを作ることがということなのだけれど、「彼女の生活そのものがFunだ」というように勝手に頭が翻訳してしまう程だ。
最後のGoogle社についての説明では色々な社内風景をスライドで見せてくれた。ブレイクルームでのおどけている姿や広々とした部屋での開発風景など。見ていて感じたこと。人は子供の教育(子供である必要はないけれどイメージしやすいので)を行うときに、非常に環境に拘るのではないだろうか。素晴らしい感性を持った人に育って欲しいと思うならどうするだろうか。確立された方法論などないけれど、より良い環境にしたいと考えるのは当たり前だろうし、実際に効果もあるだろう。けれど、大人になると環境に左右されないことが評価されるようになったりする。環境に左右されないことが大人としての力だろうか。いや、違うだろう。それは多分鈍感なだけか、感覚の打ち切りを行っているかのどちらかだろう。
何から何まで思ったとおりの環境にすることは、金銭的にも条件的にも難しいけれど、「儲かっていないからこの環境で我慢する」という発想を捨てて「儲かっていないのはこの環境だからだ」と理解することが重要だろう。分相応不相応を言い出すと一生成長できない。少しずつ今の位置より高い環境を求めてゆくことが大切なのだと思う。いきなり借金をしてGoogleと同じ環境を手に入れたとしても、従業員はただただ仕事をサボるだろうから。